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ザ リッツ-カールトン モルディブ

The Ritz-Carlton Maldives, Fari Islands

サングの響きがヴァカンスの幕開けを告げる
スタイリッシュなハイエンド・リゾート

ザ・リッツ・カールトン・ホテルグループが意外にも、初めてモルディブに進出したプロパティがこの「ザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランド」。2021 年6月にオープンした、モルディブでも指折りのラグジュアリーリゾートだ。モルディブの空の玄関、ヴェラナ国際空港から出迎えのクルーザーで一路北へ。オートパイロットも可能な穏やかな海を行くこと45分ほどで「ザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランド」に辿り着く。アライバル・パヴィリオンに到着すると、ゲストの到着を歓迎する“サング”と呼ばれる法螺貝が吹き鳴らされる。

潮風に吹かれながら耳にする力強くも柔らかなサングの響きは、煩わしい日常から解放され楽園へと逃れた証であり、これから始まる至高のヴァカンスへの期待を高めてくれるセレモニーだ。

島に到着するとまず、アイランド・バトラーによりリゾート全体を案内される。このバトラーは“アリス・ミーハ”と呼ばれ、モルディブの古の王宮からイメージしたという。滞在中はこのアリス・ミーハが丁重にアテンドしてくれることとなる。

リゾートは3つの小さな島々と海上コテージ群からなり、敷地の端から端まで約1.3km、歩いても15~20分ほどの距離だ。実力派のスパ、料理だけでなく特等席でのダイニング、蒼い海を堪能するための豊富なアクティビティと、関連の施設各島に配置され、その合間にヴィラスタイルの客室が点在している。ヴィラのロケーションは海上、もしくはビーチフロント。すべてのヴィラにプライベートプールが付いており、ミニマムでも150㎡以上の面積を有する贅沢な造りだ。建築デザインはアマンのホテルを数多く手がけ、アマン東京やアマネムなどで日本にも所縁の深いケリー・ヒルの建築事務所。リゾートホテル、特にアジアン・リゾートの分野では第一人者といえる建築事務所だ。現地の文化を理解することでローカルの持ち味を追求し、周辺の環境や風土に溶け込む空間をつくりあげるというフィロソフィーは、ここザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランドでも発揮されている。それは建築美だけでなく、環境への配慮に置いてもまた同様だ。太陽エネルギーを主軸にホテルを運営し、設計にあたってはサンゴ礁の生態系への影響を最小限に抑えると共に、プラスティック・フリーや自家プラントによる飲料水の供給など環境の問題へも取り組んでいる。現地を理解し、環境や風土に溶け込むサスティナブルなリゾートでもあるのだ。

ケリー・ヒル・アーキテクツが手がけた
居心地とデザインが両立したヴィラ

南国のリゾートホテルというとナチュラルさや素朴さが前面に打ち出されがちだが、このリゾートではミニマルかつ洗練されたモダンデザインが広く採用されている。南国のリゾートホテルというとナチュラルさや素朴さが前面に打ち出されがちだが、リゾートではミニマルかつ洗練されたモダンデザインが広く採用されている。「ザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランド」の客室は全100室。そのすべてにプライベートのインフィニティ・プールがあり、素晴らしい海の眺めが確約されている。ヴィラタイプはロケーションとベッドルーム数で分けられており全8タイプだ。サンセット、水上、ガーデンなど滞在中に何を愉しみたいかで選択が変わる。

このリゾートを印象づけるもののひとつが、1ベッドルームのヴィラの特徴的な形状だ。“ボドゥベル”というモルディブ伝統のドラムをイメージした、大きくて平たい円柱状というフューチャリスティックな形をしているのだ。それが美しい海の上や手つかずの浜辺に整然と並ぶさまは、少しばかり現実離れした光景にすら見えなくもない。さすが世界的な建築事務所、ケリー・ヒル・アーキテクツが手がけたデザインだ。この1ベッドルームヴィラ、ベッドの前に全面ガラスの壁状の大窓があり、そのすべてを引くと戸袋にドアが隠され、室内から戸外のウッドデッキとインフィニティ・プール、そしてその先のインド洋までがシームレスに繋がって見える仕様になっている。デザイン性の高さに甘えることなく、人々がハイエンド・リゾートに求める喜びを熟知しているのが心憎いではないか。さらに、ホテルの建築に使われているのはヨーロッパのサスティナブル・フォレストからの木材だという。本当に、あらゆる方向に隙が無い。

2ベッドルームタイプの客室は全部で14室。1ベッドルームヴィラの倍以上の広さがあり、リビングルームの両端にあるベッドルームは1室がダブル、1室がツインの仕様だ。ダイニングエリアがあるのも、1ベッドルームヴィラとの違いである。こちらも全面ガラスのスライドドアをフルオープンすれば、リビングやベッドルームからシームレスにデッキやプールまで続く開放的な造りが魅力だ。このリゾートで最もプレステージな客室が、小島の先端部を占める「ザ・リッツ・カールトン・エステート」。

3棟のゴージャスなパヴィリオンとビーチコーブ、ビーチフロントのインフィニティ・プールなどからなり、4室のベッドルームがある。総面積は1500㎡とスタンダードなヴィラの10倍の広さで、皆で集えるリビングとダイニングエリアにはフル装備のキッチンを完備。専属のアイランド・バトラーとパーソナル・シェフも付き、至れり尽くせりの滞在が約束されている。このエステートだけで、まるで1軒のホテルのようだ。

蒼き海が伝える食の真髄
モルディブで世界各国の料理を堪能

忘れられない食事の思いでは旅の醍醐味のひとつであり、目的地の魅力をより高めてくれもする。その大切さを理解しているこのリゾートは、多様なダイニング・エクスペリエンスを用意している。ザ・リッツ・カールトンには「食は世界への窓」というフィロソフィーがある。新しい文化に出会うなら、食を通じるのが最高の方法ということだ。モルディブというと新鮮な食材が入手しづらく、グルメの楽しみは今ひとつ…といったうわさはかつての戯言。「ザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランド」では、五感を通じた極上の食の旅が楽しめる。アジア各地の料理をフィーチャーしたレストランを中心に全7軒。エレガントなダイニングから家族で楽しめるレストランまで、幅広いスタイルでゲストをもてなしてくれる。

「ラ・ロカンダ」は、南イタリアのインスピレーションをふんだんにいかしたイタリアン・レストラン。馥郁たるエスプレッソの香りに満ちた朝食やサンセットを眺めながらのアペリティーヴォなど、旅の思い出を豊かにしてくれる一軒だ。

広東料理をメインにした中国料理店「サマー・パヴィリオン」は、ラグーンに浮かぶかのようなセッティングも印象的。シンガポールのザ・リッツ・カールトン・ミレニア内にある、同名のミシュランスター・レストランとコラボレーションしている。上質な中国茶のコレクションも見逃せない。

世界的に話題の日本料理は、外国人人気の高い鉄板焼きスタイルで登場。「イワウ」ではアル・フレスコのカウンターでの鉄板パフォーマンスと共に、和牛や寿司などが楽しめる。中米ベリーズの世界遺産グレート・ブルーホールを思わせる、

深い青色を湛えた円形のメインプールを眺める「オー・バー」。夜はもちろんだが、怠惰な午後を過ごすのにも最高の場所だ。ポキや生ガキ、セヴィーチェなどのシーフードをつまみながら昼からオリジナルのカクテルを啜る、という至福が待っている。

ディナーには寿司や天婦羅なども登場する。グランド・サンセットビーチに面した「ビーチ・シャック」は、ファミリー・フレンドリーな地中海料理のレストラン。波打ち際が目の前というリゾートならではのロケーションに寛いだ雰囲気が漂う。メニューもシェアできるスタイルやグリルものなど、気の張らない品が揃う。

サハラの遊牧民ベドウィンのテントにインスピレーションを受けたという、建物とインテリアが目を引く「アラベスク」。レバノンから北インドまで、中近東の料理を提供している。トルコ・コーヒーやモロッコのミントティーなどが楽しめるのもいい。

フードトラックのスタイルをした「タム・タム」では、アジアの屋台料理の楽しさを幅広く提供。ヌードル系やダンプリング、中華の饅頭ものなどに加えサラダやスープなどがテイクアウトで楽しめる。海で遊んだ後、小腹が空いたときに嬉しい。

南アジアの絶対的楽園
思うがままに堪能したい

モルディブでのヴァカンスを満喫し、特別なものにしてほしい。そんなホテルの思いが、充実したアクティビティやダイニング・エクスペリエンスに現れている。その中から特徴的なサービスをピックアップした。

「ザ・リッツ・カールトン・モルディブ、ファリ・アイランド」では、何もしない贅沢もアクティブなホリディも、そのどちらもが叶う。もちろん、その両方を欲張ってもいい。海にまつわるアクティビティだけでもダイビングやシュノーケリング、サーフィンといった定番メニューに加え、ボートを手配してのウォータースキーや海釣り、ほかにも幅広くSUP、カヤック、ウィンドサーフィンなどの選択肢が用意されている。テニス好きなら、鮮やかなブルーのフロアが印象的なコートへぜひ。テニス・アカデミーに参加するのもいいし、より本格的に取り組むのであればビスポークのプロ・レッスンもアレンジ可能だ。

ターコイズカラーのラグーンに浮かぶリング状の形をしたスパには、全てツイン仕様の9室のトリートメントルームがあり、そのうちの1室はプライベートのリラクセーションサロンを有する「スパスイート」となっている。トリートメントルームの方位にも気が配られており、トリートメントと合わさることでよりパワフルなエネルギーが発されるという。スパコスメはイギリスのオーガニックブランドのバンフォードで、ゲストルームのアメニティにも採用されている。オーガニックコスメ独特の無骨さはなく、ナチュラルなのに洗練された香りやテクスチャーにファンが多いブランド。男性用のスパメニューも用意されているので気後れは無用だ。

このリゾートには「ダイニング・バイ・デザイン」という、食事をイベントにしてくれるユニークなサービスがある。グランド・サンセットビーチや沖合の無人のサンドバンク(砂州)、樹高30mのバニヤンツリーがシンボルのミスティック・ガーデンなど、印象的な場所にダイニングを設えてくれるのだ。メニューもラ・ロカンダのイタリアンにイワウの日本料理、インドやモルディブのローカルなメニュー、素材の魅力をBBQなどでシンプルに味わうランド&シー、ヴェジタリアン料理など多岐にわたる。大切な記念日を祝うのはもちろん、モルディブ旅行の思い出作りにもぴったりだ。

またリゾートのメインダイニング「ラ・ロカンダ」には見事なワインセラーと、それに付属したワインテイスティングスペースがある。そのスペースをシェフズテーブルのように使い、特別な食事をいただくことも可能だ。

スパやロマンティックなディナーの間、子どもを預けられるのが「リッツ・キッズ」と名付けられたキッズクラブだ。小高い築山の下、半地下風の秘密基地のような雰囲気は子供だけでなく大人もワクワクする洒落た佇まい。裏手には小さな浅いプールやウォータースライダーがあり、活動的な子どもも楽しむことができる。リッツ・キッズは4歳から12歳の児童向けだが、有料でのベビーシッターの依頼も可能だ。

子どもと一緒に自然と向き合いたい方には、ドルフィン・クルーズはいかがだろうか。信じられない透明度のモルディブの海に遊ぶ、イルカたちを尋ね海に乗り出す。この地でしか楽しむことができない特別な体験だ。

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